【社畜シリーズ】FA電気設計者の仕事が終わらないストレスとの闘い-香川編-

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みなさんは仕事が終わらず、家に帰宅できないということがあるでしょうか?『そんなことありえない』というホワイト企業に勤める方や『そんなの当たり前だ』というブラック企業に勤める方と、様々だと思います。

FAメーカー、工場の自動化設備の製作に携わる人ならわかると思いますが、お客様の工場は基本的に生産ラインを止めずに生産を続けたいのです。

今、何を当たり前のことを当たり前のように言ってるのだ?と思いました?

実は、生産設備って止まることが非常に多いのですよ。

目安としては2時間に1回くらいは止まります。

機械的な部分、電気的な部分、搬送物の性質な部分、様々な要因によってトラブルが発生してしまいます。

それらを考慮した設備を構築をするのには多大な時間が掛かり、社内調整、現地調整ではかなり時間を費やしてしまいます。

ですので私は仕事柄残業をすることが多いので、ふいにそのような悲劇が起きてしまいます。今回は香川県での出来事を紹介したいと思います。

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【目次】

香川県といえば・・・

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仕事で香川県へ出張することがありました。搬送能力が高く、なかなか難しかったですが、出張前の試運転は順調に終わりました。

無事に終わったということもあり、出張前日、私の頭の中は『うどん!うどん!!』でした。私の偏見かもしれませんが、香川県といえば『うどん』ですよね?ですので、とても楽しみにしていました。

全てが順調そのものだった

出張は前泊でしたので、うどんを美味しく頂き、ゆっくり観光もして明日の仕事に備えました。

現地で行う作業のステップは
1.配線復旧、I/Oチェック
2.単体動作試運転
3.連動動作試運転
4.生産立ち合い

焼肉で打ち上げ

初日でなんと1~3の途中まで終了してしまいました。まさに順調そのものでした。私と営業はその日、焼き肉で打ち上げをしました!大抵1~2の途中が多いので、もう明日から余裕だと感じました。

しかし、私はまだまだ2年目のひよっこ。

この連動試運転でのチェック不足がのちに悲劇を起こします。

損害賠償請求しますよ!

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『明日生産できなければ損害賠償請求しますよ!』衝撃的な言葉ですよね...裁判でしか聞かないような言葉を、お客様が入社2年目の私へお伝えになられました。

入力信号のチャタリングが問題

初日は順調だったのに、なぜこのようなことになったのでしょうか。

それは『NG品の排出がうまくいかなかった』からです。NG品の排出は他社装置から信号を受け取って行うようになっていました。結果からいいますと、その入力信号がチャタリンングを起こしていたのです。f:id:vv_6ong_3ka_cp:20170906235412p:plain

引用:wikipedia

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%83%A3%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0

他社装置の責任を指摘しましたが、他社装置責任者もお客様も誰一人私の言葉を聞いてくれませんでした。そうこうしている内に生産当日午前2:00になってしまいました。

そしてついにお客様より損害賠償請求宣言を受けたのです!

正直午前2:00になって言われても、もう頭も体も疲れ切っていましたので、案外冷静に聞いていました。笑
営業は『何とかします!』と...あれ?俺がやるの?笑 という感じでいました。

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お客様に電気的な信号のチャタリングの話をしても無駄なのです。

お客様はなぜ動かないのかではなく、動かせて欲しいという結論・結果が欲しいわけであって、途中の動かない要因の考察はいらないのです

このことがあり、私は目に見える結論がいかに重要かということを学びました。

生産は8時からです!

現在時刻は2時ですよー...と言ってもお客様は関係ないです。商品を生産しなければ、自分たちの会社が潰れてしまいます。

ここからが大変でした。ソフトをチェックし直し、信号のチャタリングを防止するようにソフトを組みなおし、あらゆるパターンを考慮して、4パターンほどのソフトを作成する作業を4時頃まで行いました。

もう寝たら駄目ですね、なのでずっと起きてました。7時から工場へ入場できましたので、すぐ作業に取り掛かりました。焦りから風呂入った?というくらいの汗を掻きました。

そして、汗をたくさん掻いたおかげか、なんとか8時10分には正常に動作するようにできました。

多くの経験を得ることが出来た

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様々なことをお客様より言われましたが、何とか仕事を終えることができました。この時、まだ入社2年目ということもあり、考えが甘い部分があったと思います。

終わりに

信号のチャタリング防止や現地での立ち上げを早く行う大切さなど、とても重要なことを学ばせてもらいました。この経験があったからこそ、しっかり現地へ入る前の準備を行うようになり、トラブルも少なくなりました。

そして、出張の際は『仕事が完了するまで祝杯を決して挙げない』ということを自分の中で決めました。みなさんも祝杯は早く挙げないよう注意して下さい。

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