【中級編】PLC(シーケンサ)でデータトラッキング(tracking)

FA技術者なら避けては通れないのがデータトラッキングです。

製品がOK品なのかNG品なのか、またはAラインに振り分けるかBラインに振り分けるのかなどのデータを製品毎にトラッキングしていかなければならないことが多いです。

今回はデータトラッキングについて紹介したいと思います。

【目次】

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概要

データトラッキング(trackig)とは、追跡、追従という意味であり、データトラッキングとは製品の情報を追跡、追従するということです。

データシフト/DSFR(DSFR)

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引用:三菱電機

データトラッキングを行う場合、FIFO(ファーストインプット、ファーストアウト)を使う人たちが多いです。これで成り立つ場合も多いでしょう。

ただ、搬送物をお客様が取り除いてしまったらどうでしょうか。
FIFOで行っていると、NG品を取り除いてしまった場合次の搬送物がOK品でもNG品に流れてしまいます。
さらに恐ろしいのがOK品の搬送物を取り除いてしまった場合、次の搬送物がNG品がOKとなってしまい、NG品が製品として流れてしまいます。

ですので、私は基本的にFIFOは使用せず、時間(コンベヤの回転時間など)でデータシフトを行うようにしています。
そうすることで、お客様が搬送物を取り除いていも正確に搬送物の情報をトラッキングすることができるからです。


実例


データトラッキング動画171026

BGM:BT GIRLS  提供:MusMus

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上記動画がデータトラッキングしたものです。
データ送信ボタンを押して、データを転送します。転送後は1秒毎にデータをシフトしていきます。

ゴミ箱満杯時、自動でエスケープ

ゴミ箱が満杯になったら自動で搬送物をエスケープするようになっています。そして、お客様にてゴミを撤去して頂いたら搬送物を流すようにしています。

このように搬送ラインには、かならず下流が詰まった場合にエスケープできるような箇所を用意しておく必要があり、ない場合はお客様にて搬送物を取り除いて頂くという条件を確認しておかなければならないので注意して下さい。

終わりに

搬送というのは様々なことが考えられます。
今回FIFOで行わない理由を紹介したのも、搬送物が取り除かれたことを考えたからです。

FA制御のソフトを作成する場合は、常に最悪のことを考えておきましょう。

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