最近話題の機能としてIoT(Internet of Things:もののインターネット)があります。
様々なものの情報をネットに繋ぎ、情報を共有することでデータ解析を行うことができるシステムのことをIoTと呼んでおります。
FA(ファクトリーオートメーション:工場の自動化設備)でもIoTの流れが入ってきており、CC-Link IEやシリアル通信を用いてのワークカウント情報やサーボ回転数などを上位に転送することがあります。
今回は残念ながら、このIoTに関する話ではないのですが、トラブルシューティングで使えるデータロギングという機能です。
データロギングは様々なデータを一定周期やタイミングでビットやデータレジスタの値を保存・格納することができ、トラブルが発生したポイントもしくはその前後で発生したビット、データレジスタのデータを把握することができ、のちのトラブルシューティングが簡単に行うことができるような機能のことです。
しかし、三菱電機製データロギング機能はSDカードに保存し、そのSDカードに保存されているデータを解析する必要があります。※キーエンス製でも同様で専用ツールで確認する必要があります。
現場で発生しているのでせっかく現場で対処できそうなことを、わざわざメーカーに送り確認作業で1日、2日以上待たされるのは非常に効率が悪いかと思います。
なぜ発生しているのか、発生原因は何か。
その要因をつかむためにデータをタッチパネル上で簡易的に表示を行う機能として簡易データロギング機能を紹介します。
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GX Works3 簡易データロギング機能プログラム
下記にGX Works3で作成しました簡易データロギング機能のプログラム参考例を表示します。
Point.M900:計測開始とT901:計測停止OFFディレーの関係を確認する
Point.DSFL:データシフト命令の意味を確認する
ここでのデータシフト命令 DSFLはデータを格納するためで、今回のようなデータを格納しながら時間で流すようにするのはDSFLを使用しなければできない技術です。
GT Designer3 簡易データロギング機能画面作成
タッチパネル画面はこのようになりました。
実例
少しわかりにくいかもしれませんが、計測開始してからグラフが動き始め、計測停止ボタンを押してから計測開始ボタンが点滅(停止が始まっている)し、T901:計測停止OFFディレーで計測が停止します。
終わりに
このような機能を使うことによって様々なデータを現場ですぐ確認することができるようになり、現場にいる方のみでもトラブルシューティングができるようになります。
メーカーに連絡しメーカーからの連絡を待つこともなく、また現場作業者は現場ですぐ確認することができるようになり、時間的なロスが格段に減るようになります。
設定は以上ですので、そこまで苦労せずに製作が可能かと思いますので作成してみてください。
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