【上級編】シンプルモーションユニットQD77MSによるサーボ押し当て制御

サーボモータの押当て制御とは?

サーボモータを制御する際に、いくつか方法があります。

1.位置決め制御
2.速度制御
3.補間制御

などが挙げられ、その中に押当て制御があります。

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押当て制御とは、サーボモータの回転方向(正負は問わない)にワーク、もしくは機械的に干渉物がある場合に指定した一定のトルク以下でサーボモータを制御することです。

通常、三菱電機製サーボモータは最大300%のトルクを発生させることができ、注意すべきはワークをサーボモータの圧力で停止させる際、位置決め制御で行うとワークのサイズが異なると位置決め制御が完了せずワークを破損させることもあります。

ワークをサーボモータの圧力で保持させる場合に押当て制御を行うことで、ワークの破損恐れもなく機械を動作させることができます。

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位置決め制御→押当て制御

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今回は位置決め制御から押当て制御へ移行する方法を紹介致します。

位置決め制御から押当て制御の移行はシンプルモーションのバッファメモリU0¥G1674、U0¥G1675に1と30を書き込みます。

U0¥G1674 制御モード切り換え要求 0→1で要求
U0¥G1675 制御モード指定 0:位置決め制御、30:押当て制御

押当て制御のパラメータ

押当て制御を行う際は、下記パラメータを指定する必要があります。

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押当て制御完了

押当て制御の完了は零速度中で判断します。

押当て制御でトルクが一定となればモータは回っていない、つまり零速度中となり、それを用いて押当て制御から位置決め制御へ戻してあげれば良いです。

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プログラム

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※ここでは位置決め制御プログラムは記載しておりません。

終わりに

押当て制御が使えることによって制御の幅が広がります。

参考にしてみてください。

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