三菱電機製PLCには省配線でシステム構成ができるCC-Linkというものがあります。
シリアル通信ベースであり、RS-485を基にし、通信を確立してきました。
CC-Linkを使うことによって、IAIロボシリンダ、SMCなど様々なメーカーとの通信が大幅に変化し、大量のデータを受信・送信できるようになりました。
CC-Linkの通信速度が最大10Mbpsに対し、CC-Link IE Fieldは1Gbpsで約100倍速度が速いです。
CC-Link IE Field性能
iQ-Rシリーズでは、CC-Link IE FieldユニットがCPUに付属ているものがあります。
R*ENCPUという型式で、CPUに付属しているためコストが削減することができます。
自社ラインで制御範囲をPLCで数台で分割する場合は、このR*ENCPUという型式を選定することをお勧めします。
iQ-RシリーズCC-Link IE Fieldユニット付属CPU R*ENCPU
CC-Link IE Field接続回路
Point.CC-Link IE Field付属CPU R*ENCPUを購入するとCC-Link IE Fieldユニットを削減することができコストも削減できる
配線はEthernetケーブルを用いて、各PLCのCC-Link IE Field用のポートに差し込めば完了となります。
ハード的にはEthernetケーブルを引き込めば終わりですので、多芯ケーブルを引っ張ってきてIOに接続するという手間が省けます。
また、CC-Link IE Fieldのデータ送受信量はリモートビットRX、RYで16K。リモートワードRWr、RWwで8K。
リモートビットRX、RYで16K、リモートワードRWr、RWwで8Kとこれだけのデータ量が使用できれば、当分改造は必要ないかと思います。
自社ライン、IoTで使用する場合に各社メーカーとのやり取りで非常に使用しやすいため利用するメリットは大きいかと思います。
今回はRENCPUの付属CC-Link IE Fieldユニットの設定方法を紹介します。
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CC-Link IE Field マスター局 局番0設定
マスター局 ユニット情報
マスター局 必須設定
マスター局 基本設定
マスター局 CC-Link IE Field構成
マスター局 リフレッシュ設定
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マスター局・ローカル局のリモート入力とリモート出力
上記で設定したマスター局のリフレッシュ設定は、ローカル局とは異なることを理解する必要があります。
下記図はそれぞれ、マスター局・ローカル局のリモート入力・リモート出力を分けて記載しました。
マスター局のリモート出力 / ローカル局のリモート入力
マスター局のリモート入力 / ローカル局のリモート出力
Point.マスター局のリモート出力RYは、ローカル局のリモート入力RX。ローカル局のリモート出力RYはマスター局のリモート入力RX。
つまり、
マスター局のリモート出力RY ➡ ローカル局のリモート入力RX
ローカル局のリモート出力RY ➡ マスター局のリモート入力RX
ですので、マスター局はローカル局RXに出力RYを割り当て、ローカル局RYに入力RXを割り当てる。
ローカル局はマスター局RXに出力RYを割り当て、マスター局RYに入力RXを割り当てる。
このように設定をする必要があります。
このマスター局のリモートデバイス、ローカル局のリモートデバイスを把握することで、各装置の状態をCC-Link IE Fieldを通じて読み取ることが可能となります。
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CC-Link IE Field ローカル局 局番1設定
ローカル局1 必須設定
ローカル局1 基本設定
ローカル局1 リフレッシュ設定
Point.ローカル局のRY,RWwを全てリフレッシュ設定することで、別ローカル局のリモート出力を見ることができる
CC-Link IE Field ローカル局 局番2設定
ローカル局2 必須設定
ローカル局2 リフレッシュ設定
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