【GX Works3】転送(MOV・DMOV)命令とラダープログラム例

転送(MOV・DMOV)命令とは、デバイス値や定数を他のデバイスへ転送させるラダープログラム命令です。

MOVは16bit転送命令で、16bit = -32,768 ~ +32,767の範囲を数値指定して転送することが可能です。

DMOVは32bit転送命令で、32bit = -2,147,483,648 ~ +2,147,483,647の範囲を数値指定して転送することが可能です。

MOV / DMOV 転送命令 ■ MOV・・・16bit転送命令
 16bit = -32,768 ~ +32,767

■ DMOV・・・32bit転送命令
 32bit = -2,147,483,648 ~ +2,147,483,647

PLCで言う16bitはデータレジスタDの1ワード、32bitはデータレジスタDの2ワード(連続)となります。

16 / 32 bitとは・・・ ▲16bit・・・データレジスタの1ワード分
 D100ならD100,D220ならD220

▲32bit・・・データレジスタの2ワード分(連続)
 D100ならD100とD101,D220ならD220とD221

このようにMOV,DMOVには違いがあり、扱うデータ量が異なるというのが1番大きなポイントになります。

今回は2つ、三菱電機製PLC iQ-Rシリーズで使用しますGX Works3の転送(MOV・DMOV)命令について紹介していきます。

【目次】

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転送命令 MOV・DMOVとは

MOV / DMOV 転送命令とは ■ MOV・・・16bit転送命令
 16bit = -32,768 ~ +32,767
▲16bit・・・データレジスタの1ワード分
 D100ならD100,D220ならD220

■ DMOV・・・32bit転送命令
 32bit = -2,147,483,648 ~ +2,147,483,647
▲32bit・・・データレジスタの2ワード分(連続)
 D100ならD100とD101,D220ならD220とD221

転送命令 MOV・DMOVは16bitと32bitのデータ量による違いがあるのがポイントになります。

GX Works3 転送命令種類

◆ MOV:16bit転送命令 ◆  ▶MOV・・・毎スキャン実行型
 ▶MOVP・・・1スキャン実行型

◆ DMOV:32bit転送命令 ◆  ▶DMOV・・・毎スキャン実行型
 ▶DMOVP・・・1スキャン実行型

📝 ポイント! 毎スキャン実行型とは、入力条件がONしている間、毎スキャン命令を実行します。
1スキャン実行型とは、入力条件がONしたタイミングの1スキャン命令を実行します。

毎スキャン実行型と1スキャン実行型の違い

■ 毎スキャン実行型と1スキャン実行型の違い【検証プログラム】

■ 毎スキャン実行型と1スキャン実行型の違い【検証結果】

📝 ポイント! D2は常時0に見えるが、1スキャンだけ1になっているためD4の値が加算されていくことがわかる

MOV:16bit 毎スキャン実行型

MOVは、16bit = -32,768 ~ +32,767の範囲で定数値、もしくは1ワード分データを他のデータへ毎スキャン、転送(コピー)する命令です。

MOVP:16bit 1スキャン実行型

MOVPは、16bit = -32,768 ~ +32,767の範囲で定数値、もしくは1ワード分データを他のデータへ1スキャン、転送(コピー)する命令です。

DMOV:32bit 毎スキャン実行型

DMOVは、32bit = -2,147,483,648 ~ +2,147,483,647の範囲で定数値、もしくは2ワード分データを他のデータへ毎スキャン、転送(コピー)する命令です。

DMOVP:32bit 1スキャン実行型

DMOVPは、32bit = -2,147,483,648 ~ +2,147,483,647の範囲で定数値、もしくは2ワード分データを他のデータへ1スキャン、転送(コピー)する命令です。

MOV / DMOV データ転送命令説明

GX Works3でのMOV・DMOV記述

📝 ポイント! ■ MOV "定数値、もしくはD?" "転送先(1ワード分)"
■ DMOV "定数値、もしくはD?(D?、D?+1)" "転送先(2ワード分)"

終わりに

数値を扱う上で、MOV・DMOVは必要な命令です。

扱えるように練習もしましょう。

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