【中級編】三菱電機製インバータFR-E700シリーズのアドバンスト磁束ベクトル制御

低速周波数でモータを使用するとトルク不足が発生します。
トルク不足の際に使用することが多いのが『アドバンスト磁束ベクトル制御』です。

アドバンスト磁束ベクトル制御というのは…正直よくわからないです。笑

自分なりに解釈したのですが、簡単に説明しますと電圧変化から必要なトルクを算出し、インバータで周波数を補正調整することでトルク不足をなくすということのようです。

通常インバータを使用する際はV/F制御(Voltage:電圧 Frequency:周波数)のフィードフォワード制御であるため、アドバンスト磁束ベクトル制御を使用すればフィードバック制御になるのかなと思っています。

モータを低周波数で使用するということはよくあることですので、トルク不足をなくすためにもアドバンスト磁束ベクトル制御を行いましょう。

【目次】

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アドバンスト磁束ベクトル制御とは

インバータの運転方法は基本的にVF(Voltage:電圧 Friquency:周波数)制御となります。

例としてAC200V, 60Hzのモータを30Hzで運転する場合、
200[V] × 60[Hz] ÷ 30[Hz] = 100[V]
となるわけです。

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引用:三菱電機 INVテクニカルニュース


アドバンスト磁束ベクトル制御とは、冒頭でも述べました通り、電圧変化から必要なトルクを算出し、インバータで周波数を補正調整することでトルク不足をなくすということのようです

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引用:三菱電機 INVテクニカルニュース

私の解釈が間違っている可能性もありますので、上記に三菱電機のアドバンスト磁束ベクトル制御の詳細についての画像を載せます。

パラメータ設定一覧

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アドバンスト磁束ベクトル制御を行うためには下記のパラメータを設定すればよいです。

設定項目一覧・71 適用モータ
・80 モータ容量
・800 制御方法選択 20(アドバンスト磁束ベクトル制御)

設定流れ

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適用モータ

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オフラインオートチューニング

適用モータで三菱電機製以外のモータを選択した場合オフラインオートチューニングが必要となります。

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オフラインオートチューニングとは三菱電機製品以外のモータ定数を自動測定することによって、最適な運転特性をチューニングすることができる。
チューニング結果は82:モータ励磁電流や859:トルク電流に反映される。
また、調整時はインバータ運転を行うことができない。

終わりに

以上でアドバンスト磁束ベクトル制御の設定は完了となります。
設定は簡単ですが、私のようにあまり内容を理解せず使用するのはやめましょう。笑

私事ですが、この制御のおかげで助かったことがいくつもあります。
トルク不足が改善されるだけでなく、電流値も下がるという特性があります。

騙されたと思いながら一度使用してみるのも良いと思います。

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