漏電ということばを聞いたことがあるでしょうか。
簡単に述べますと、漏電とは電気機器(絶縁体)の絶縁が破損した時に電気が人体に流れてしまうことなどを言います。
様々な原因がありますので、今回は漏電を学ぶために、『感電』という人体に電流が流れてしまう現象について紹介しようと思います。
感電を理解することで漏電を理解することができ、アース接地の重要性を理論的に理解することができると思います。
【目次】
広告
問題定義 家庭用洗濯機
上記図のように家庭用コンセントAC100Vから家庭用の洗濯機が電源供給を受けていたとします。
しかし、洗濯機はアース接地を行っていませんでした。
家庭用洗濯機が絶縁破損した
洗濯機も時間が経てば絶縁破壊となっていることがあります。
ここでいう絶縁破壊を説明しますと、『洗濯機の電源供給分AC100Vが洗濯機を触ることで電源供給される』ということです。
つまり、洗濯機自身が電源を供給するコンセントになってしまうようなものです。
コンセントに触れるとあなたの体にはAC100Vの電圧が掛かるということになるのです。
これを『感電』といいます。
広告
人体に流れる電流を計算する
漏電しているからといっても、どの程度の電流(漏電電流)が流れるかを理解しないと漏電の危険性がわかるはずがありません。
今回は、人体抵抗を約500Ω(オーム)として計算します。
※人体抵抗は、体が濡れている時や乾燥している時など状況に応じて異なることは理解しておいて下さい。
漏電電流は『電圧V = 電流I × 抵抗Rのオームの法則』で簡単に計算することができます。
つまり、100V ÷ 500Ω = 0.2Aとなるわけです。
漏電電流の危険性
感電時の人体への影響 – piyajk.com
上記表はpiyajk様より引用させていただきました。
0.2A = 200mAなのですが...呼吸停止してしまいますね。
これはまずいです。笑
なぜアース接地が必要なのか
上記のように人体へ電流が流れると、最悪『死』に繋がります。これを防ぐためにアースに繋ぐのですが、なぜでしょうか。
アースに接続する理由としては、漏電ブレーカーで一次側電源を遮断してもらうためです。
その順序は
1.アース接地することで、漏電電流をアース(大地)へ流します。
2.漏電ブレーカーの零相変流器(ZCT)が電流を検出
3.漏電ブレーカーが作動し一次側電源を遮断します。
一次側電源を遮断すれば感電の心配がありません。
ここで注意していただきたいのが、漏電している機器を触っている最中に、漏電ブレーカーを立ち上げた場合…あなたの体に電圧が掛かりますので感電してしまいます。
で、アースにも電流が流れて漏電ブレーカーが作動しますので、人体には数秒だけ電流が流れますので、漏電している機器には触れないように気を付けてください。
終わりに
アースの重要性を理解して頂けたでしょうか。
感電は死にいたる危険性があります。
必ずアース接地を行い、安全に生活できるようにしましょう。
広告