VCTFとは
VCTF※参照:富士電線より
FA業界の制御盤からモータやセンサーなどの外部配線で非常に多く使用されているのがVCTFと呼ばれるキャブタイヤコードです。
VCTFの特徴として、定格電圧300V以下で使用されキャブタイヤケーブルであるVCTよりも安価です。
VCTとはVCTFよりも高価であり、定格電圧は600V以下とVCTFよりもVCTの方が良く、VCTFはキャブタイヤコードに対し、VCTはキャブタイヤケーブルと大きな違いがあります。
コードとケーブルの違いとして、ケーブルは導体に絶縁を施した絶縁電線を更にシースで保護したモノの総称であり、コードはパソコンなどに使用されるようなものだそうです。
VCTF電線選定方法 許容電流値
VCTF 許容電流
※参照:富士電線より
Point.VCTF 2.0sqならば3kW 15Aを目安にする
VCTFの許容電流値として2.0sq 4芯で17Aですので、許容電流値に余裕を持たせると15A相当が妥当でしょう。
三相交流モータに配線するとして、
P = √3 × 電圧 × 電流 × cosθ
より√3 × 200V × 15A × 0.8 = 4kWというモータ容量の目安を算出することができます。
ただし、内線規程を確認すると3kW以下が15A相当のようですのであくまでも参考の容量を算出できると考えましょう。
実際の生産現場や使用環境に応じてこの目安も参考になりませんが、どのように選定するかはこれでおおよそ理解できるかと思います。
信号線(主にDC24V)に関しては0.5sqを使用するメーカーが多く、DC24V電源を渡る場合などは0.75~1.25sqで数か所渡るのが一般的です。
あくまでも私の主観ですので、必ず基準書や内線規程を確認するようにしましょう。
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VCTF使用箇所
VCTF 使用箇所実例
Point.制御盤からモータ、センサーへの配線でVCTFを使用
VCTFが良く使用されるのは外部配線と呼ばれる制御盤からモータ、センサーへの配線です。
制御盤内はKIVという青い可とうケーブルが使用されることが多く、IVというものもありますがKIVに比べて非常に硬く曲げづらいのが特徴です。
VCTF 電線抵抗値
VCTF 電線抵抗値Ω/km
Point.電圧降下とは電線抵抗値によるものが大きい
電線にも抵抗が存在し、ケーブルの太さが細いほど、ケーブル長が長いほど抵抗が大きくなります。
ですので、ケーブルを長距離施工する場合はケーブルを太くし電線抵抗値を低くすることが電圧降下対策として用いられる方法です。
その他の方法としてはDC24V電源ならば電圧を上げるという方法が一部ありますので下記記事を参照して下さい。
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まとめ
・VCTF 2.0sqならば3kW 15Aを目安にする
・必ず内線規程やメーカーの規格を遵守する
・電圧降下とは電線抵抗値によるものが大きい