少なからず優秀な後輩は存在する。
優秀と言うのは大雑把過ぎるのだが、具体的に言うと『仕事の段取りが良い』、『難しい実務をこなす』、『自分で考え、必要なものや不要なものを提示できる』などが挙げられます。
皆、この優秀に当てはまれば良いのだが、これらに当てはまらず優秀と評価されてしまう後輩が存在する。
彼らは上司の問いに対し、うまくその場を凌ぎかつ、自分があたかも被害者のような言い方をします。
最近のお話をしましょう。
2月頃から後輩A君にお仕事の依頼をしました。
納期が6月という長い期間とお手頃な仕事だったため、後輩A君がメイン、私が補助で仕事を進めることになりました。
ライン規模で言いますと、4月中旬にお客様からハード図面の製作承認を頂ければ余裕で間に合う納期でしたので、3月頭には後輩A君と打ち合わせをし、確認項目や仕様、細かい工程の確認を行いました。
早めに打ち合わせしたのは、私が3月出張でほぼ社内にいないからでした。
ハード図面を進められる段取りを早くしよう、そんな私の心遣いでした。
進捗は2~4日程度の間隔で確認していましたが、彼も忙しい身、毎回のようにこれからです。と言われてしまいました。
ここでしっかり言えばよかった。私は優しくそうか、じゃいつまでにできそう?と聞き、来週くらいですかね?と後輩A君に言われてしまいました。
まぁいい、時間はあるのだから。と私は親の気持ちのような寛大な心でそれを受け入れていました。
それが間違いであるとも知らずに。
3月下旬になると上司から一報。
上司B『この仕事、後輩A君にちゃんと話した?工程とかの話も』
今日は月曜日。毎週行う進捗会議の後だとわかった。
私『話もしていますし、工程も◯月◯日までにIOリスト、◯月◯日までに回路図、◯月◯日に制御盤...というような話をしています』
上司B『そうなのか、もう一度A君に確認してみるよ』
それ以降電話はなかった。
2月頃の進捗会議で私は『◯月◯日に間に合うように、◯月◯日に図面を作成、◯月◯日に製作承認をもらえば余裕です』
と後輩A君にもあなたにも話をしていましたが...
これでわかった。後輩A君は自分の進捗が遅れている原因を私に押し付けたのだと。
まぁ、上司たちがいるなか、評価を気にするなら遅れてるのは自分のせいとは言い出しづらいかもしれない。
では、出張でいないあいつのせいにすればいいや。と考えに至るのもよくわかる。
いや、やはりわからない。納得がいかないのだ。
別に遅れているなら正直に話せばいい。人に任せたい、今の仕事量では無理だと。
なぜ私にまず相談しないのか?相談しづらくても一応先輩ですよ、私。
それをあたかもあいつがいけない。と言われるとは。
こんなことを思う私は、心が広いのです。
出張から帰ってきて、3日間自分自身を落ち着かせました。
そして、お昼を食べて後輩A君の仕事が落ち着いたであろう時に『ちょっと打ち合わせしたいけど、いいかな?』
最高のタイミングで話をしたためOKを頂き、いざ打ち合わせ。
『どう?』
もうこの言葉が精一杯だった。
怒りを抑えるのはこれくらいしか言葉が出ないのである。
それを察した後輩A君は『どうって?笑』
うん?君に任せてる仕事の話しかないのだけど...
後輩A君『あぁ、ちょっと…』
うん?ちょっと?一体何をしていたんだ。
後輩A君『手がつけられていないです。』
あぁ、どうしようか。
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4月◯日までにIOカード図、4月◯日までに回路図、4月◯日までに制御盤…それらができることを後輩A君と確認した。
進捗は日々確認していたが、良い返事はなかなか頂けない。
回路図設計が終わるはずの日にIOリストできましたと報告を受けた。
『おう。』
たしかにIOリストは大切だ。それがなければ設計が進まない。
ただ、俺渡したよね?抜けてる部分あるかもだけど、渡したよね?
一体何をしていたんだ?
疑問を抱えながらIOリストを添削。
よくできていた。私の抜けていたIO、2点ほど追加してくれていた。
ありがとうございます。
それがなければ設計ミスとなり、大変なことになっていたと、心に刻むことにした。
きっと彼では進まないだろうと思って、すでにIOカード図と回路図は私がすでに進めていました。
心が広い私は、そこに追加してくれた2点を追記し、彼にデータを渡してあげた。
『あっ、どうも。』と、優しい言葉でした。
4月中旬進捗を確認すると、回路図で止まっていると言われた。
この進み具合、とても痺れた。
データは渡したが、どこまで設計が進んでいるかは話していなかったからである。
回路図までは私がすでに終えているのに対してこの回答。
つまり、データを見てくれていないのである。『あっ、どうも』。
もうこのままではまずい。
私が設計をゴリゴリ進める。
出張にも出ていたのでホテルで図面を描く。
なぜこうなった。
進捗を確認して、今後どう進めるか話しても進めてくれない後輩A君。
対策はいくらでも取れたかもしれない。
だが今は図面が優先だ。
結果が全て。
図面を描き終えると、時刻は0時を回っていた。
図面が終わり、なんとか製作承認を頂くことができた。
ひと安心し、もういいやと投げやりな私に、後輩A君から他の仕事が多くソフトが作れないと言ってきた。
えっ!今それを言う?なぜ今?
…もうやめて、A君!もうハガのライフは0よ。
次回、にわか死す。
というアンズの声が聞こえてきた。
そんなくだらないことはどうでも良い。意気揚々と今回の件を上司に話すと『後輩A君に限ってそんなことはないだろう』と口を揃えて言っていた。滅びのバーストストリーム。粉砕、玉砕、大喝采!
私は静かに目を閉じた。にわか死す。
終わりに
ただの愚痴です。
お付き合い頂きありがとうございます。
まぁ、仕事というのは責任感を持って行い、報告・連絡・相談を行うことが重要です。
今回は私のマネージメント不足でしたので、皆さんもこうならないように注意して下さい。
世渡り上手も良いですが、先輩の評価も重要だと日々の行動には気を付けましょう。
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