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品種データが1品種あたり2000ワード以上になってくると、大量の品種、つまり100以上を扱うのがデータ量上、難しいです。
2000ワード×100品種となると、200000ワード程度必要になり、それだけ確保するのは難しくなってきます。
そこで品種データの格納先として、SDカードを利用します。
SDカードにデータを保存することによって、PLC上は最小限のデータを扱えばよくなります。
ただ、PLCからSDカードに読み書きをしなくてはならず、少しコツが必要となります。
そんなキーエンスKV-8000の品種データをSDカードへ保存、読み出し方法について紹介します。
品種データとは
品種データとは、生産するワークが異なる際に、必要なパラメータを格納するものです。
生産ライン、装置で異なるワークを兼用する際に、必要なものであり、品種データとしては、1品種あたり、約100~1000ワード使うことが一般的かと思います。
品種はだいたい10~200程度求められることが多く、多ければ多いほどお客様は喜びますが、デバックとしてはデータ量が多くなるため苦労します。
品種データ書き込み MWITE
動作説明
参考プログラム
"CR3214"のストレージ命令実行中は、読み込み処理やそのほかの処理でSDカードにアクセスしていないことをのインターロック
"@MR801"はSDカードの読出し要求で、読出し中は書き込みしないようにインターロックを入れる
"CR3214"がOff、"@MR801"がOffしているよ状態であれば、"@MR900" がOnします。
"@MR900"がOnの状態で、トリガーを入れると、"@MR901"のSD書き込み要求が自己保持します。
"@MR902"に書き込み完了確認を用意します。
"MR19000"と、"MR19001"はMWRIT命令で実行後、完了と異常が返ってくるビット情報になります。
"MR19000" MWRIT命令の完了
"MR19001" MWRIT命令の異常完了
"@MR903"と、"@MR904"は正常完了と、異常完了記憶になります。
"@MR901"の立ち上がりで、"@MR903"と、"@MR904"の記憶情報をリセットします。
"@MR902"の完了がOnした時に、MR19001がOffなら、"@MR903"のSDカード書き込み正常完了記憶がOnします。
"@MR902"の完了がOnした時に、"@MR903"のSDカード書き込み正常完了記憶がOffなら、"@MR904"のSDカード書き込み異常完了記憶がOnします。
"@MR901"の立ち上がりで、"MWRIT"命令を実行します。
ZF60 :品種No.
EM7000:編集用データ ※編集用データを使うと、プログラム的には面倒ですが、ユーザーインターフェースとしては、綺麗に見えます。
DM960 :品種データ数
ZF70 :SDカード書き込みパラメータ ※詳細は、取説参照。
MR1900:SD書き込み完了 ※詳細は、取説参照。
■ ZF60 :品種No.
■ DM960 :品種データ数
■ ZF70 :SDカード書き込みパラメータ
上書きでよければ、下記パラメータをZF70~設定すれば、問題ないです。
■ MR1900:SD書き込み完了 ※詳細は、取説参照。
品種データ読み出し MREAD
品種データコピー
品種データの数が多くなると、次に新しい品種を登録する際にコピーしたくなります。
その際は、コピー元のデータを読み出し、読み出したデータをコピー先の品種へSDカードに書き込みします。
つまり、上記で行ったデータ読み出しと書き込みを連続して行うと、品種データのコピーが可能となります。
下記に参考を示します。
"@MR700"が品種データのコピー要求インターロック
"CR3214"のOff、"@MR801"と"@MR901"のSDカードデータ読出し、書き込み動作のインターロック
"@MR700"がOnしている時に、トリガーを入れると"@MR701"の品種データコピー要求が実行されます。
"@MR701"がOnしたら、"@MR704"の品種データの読出しを実行します。
"@MR802"の品種データ読出し完了がOnすると、"@MR704"がOffし、"@MR705"がOnします。
"@MR706"で異常完了の記憶をします。
異常の場合動作を終わります。
"@MR705"がOnして、"MR706"がOffなら、"@MR707"のSDカード書き込み要求をOnします。
"@MR902"のSDカード書き込み完了がOnすると、"@MR708"がOnします。
動作完了、正常完了、異常完了などの記憶をしています。
まとめ
・SDカードで品種データを扱えるようになると、非常に多数のデータを扱えるようになります。・SDカードの品種データは、MWRITE命令などのインターロックをしっかり行う必要があります。