タッチパネルから速度を設定することによって、インバータの周波数を設定できるシステムがあると思います。
このシステムは、
『タッチパネル:速度設定』
↓
『PLCでインバータの周波数へ変換』
↓ ※CC-Link通信
『インバータFR-E700へ出力』
という流れによって制御することができているのです。
周波数変換が必要であり、PLCで速度から周波数へ変換する際に多少演算を考慮しなければなりません。なぜ演算を考慮するのかというと、PLCで扱う数値とインバータへ出力する周波数を整えるためです。
どのように演算すればよいかを紹介します。
【目次】
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なぜ速度設定にする必要があるのか
なぜ速度で設定する必要があるのでしょうか。
技術者であれば周波数で問題ないと考えるでしょう。
しかし、一般人、あるいは工場に勤める綺麗なお姉さんが設定する場合はどうでしょうか。
周波数という普段使わない単位よりも速度という身近な単位の方が感覚的にわかりやすいです。
そういう細かな手間を掛けられる技術者になれるようにしていかなければいけないと私は思いますので、このように速度を設定できるようにしたいと思います。
問題定義
今回は60Hz時のコンベヤ速度を60m/minとし、設定したい時の速度を30m/minとしてます。
最終目標はインバータへ出力する周波数を決定することです。
結果から申しますと
F = v'[m/min] ÷ 60.00[Hz] × v[m/min]
で求めることができます。
『いやいや、計算式だけ答えられても困るよ!』
という方は続きをご覧下さい。
タッチパネルでの動作確認
『いやいや、そういうことでもなくて!』
という方は続きをご覧下さい。
プログラム例
下記より計算式について解説します。
計算式について
1Hzあたりにコンベヤの速度がどれくらいになるのかを算出します。その周波数から設定したい速度を乗算すると、設定する周波数を求めることができます。
データレジスタ転送先
演算した周波数はRWwn+1の設定周波数(0.01Hz単位)に書き込めば良いです。
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終わりに
タッチパネルで速度設定できることによって、工場の作業者はわかりやすく調整することができるようになります。
今後はIoTも進んでくるため、このような調整ができるのが標準的になると思います。その時には当記事を参考にして頂ければと思います。