キーエンス製PLCとIAIのEthernet/IP通信方法
キーエンス製PLCとIAIのEthernet/IPの通信方法について紹介します。
PLC通信設定方法
PLC通信設定方法フローPLCの通信設定方法をフローチャートにしました。
まず、必要なこととしてPLC全体の設定を把握することができるかと思います。
Ethernet/IPユニット選定
KV-NANOシリーズを使用するのか、KV-7000シリーズを使用するのかでEthernet/IPの検討が異なります。
KV-NANOシリーズ → Ethernet/IPユニット必要 型式:KV-NC1EP
KV-7000シリーズ → Ethernet/IP内蔵タイプ
KV-7000シリーズは内蔵Ethernetがあるため、わざわざEthernet/IPユニットを追加する必要はありませんが、KV-NANOシリーズはEthernet/IPユニットを追加する必要があるため注意が必要です。
IAI PCON EDSファイル取得 / EDS:Electronic Data Sheets
IAI PCON EDSファイル
www.iai-robot.co.jp
Ethernet/IPの設定で必要なEDSファイルをIAIの上記URLからダウンロードします。
このEDSファイルがないと、IAI Ethernet/IP接続ができないです。
EDSファイルとは
各機器で設定できるコネクションはEDSファイルに記載されており、各EtherNet/IP機器メーカが用意しているEDSファイルを登録することで、簡単な操作でコネクションを開設することができます。
EDSファイルには各機器に合った設定が書き込まれており、EDSファイルをKV Studioで読み込んでおくことで、通信設定を簡略化することができるのがEDSファイルと認識して頂ければ問題ないです。
EDS:Electronic Data Sheets
コネクション:接続対象(ここではIAIが対象)
KV Studio EDSファイル追加
KV Studio EDSファイル追加KV StudioのEDSファイル追加は上記のような流れで完了します。
追加自体はそこまで時間が掛かりません。
IAI PCON IPアドレス設定
Ethernet/IPということで各機器にはIPアドレスが必要となります。
IPアドレスがあることによってコネクションを確立することができます。
※IPアドレスがわからないと、全てのIPアドレスを探さないといけないため通信時間がすごいことになります。
IPアドレスは、192.168.0.1~割り付けるのが良いでしょう。
ここでは、IPアドレスを192.168.0.1とします。
IAI PCON占有バイト数設定
IAI PCON占有バイト数設定
リモートIOモードやフル直値モードなどを設定するためにはPLC側とIAI側の設定が必要となります。
リモートIOモード
・PLC側 2バイト
・IAI側 0
フル直値モード
・PLC側 32バイト
・IAI側 3
動作モード選択
どのモードを選択するかによって、PLC側の設定するバイト数は異なりますし、PLC側のモードとIAIのモードは合わせる必要があります。
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IAI通信設定
IAIの通信設定を行うには、RCEC用パソコン対応ソフトという専用ソフトウェアが必要となります。
専用の通信ケーブルを購入すると付属していますので用意しましょう。
RCM-101-USB
型式:RCM-101-USBを購入すればまず間違いないかと思います。
IAI IPアドレス設定
PLC側の設定同様、IPアドレスは1920.168.0.1とします。
この通信設定がPLC側とIAI側で不一致だとコネクションが開けずエラーとなります。
IAI IPアドレス設定方法
No.140 IPアドレスの設定を192.168.0.1にする。
IAI 動作モード設定
PLC側の設定同様、IAIのモード設定はPLC側に合わせるようにしましょう。
この設定がPLC側とIAI側で不一致だとコネクションが開けずエラーとなります。
IAI 動作モード設定
No.84 フィールドバス動作モード設定を3:フル直値モードにする。
※自分の設定したいモードに統一して下さい。
まとめ
・CC-Linkとあまり設定方法は変わりません。
・自分の設定したいモードをしっかり把握しシステム構成を確実に作り上げましょう。