iQ-RシリーズはQシリーズ同様に高速入力という通常の応答時間よりも早い入力信号を受け取ることのできる機能があります。
Qシリーズでは入力ユニットを高速タイプQX42-S1やQX41-S1というタイプを選定しなければなりませんでしたが、iQ-RシリーズではRX42C4やRX41C4というユニットのパラメータ設定のみで高速入力に変更可能となっております。
今回はiQ-Rシリーズの入力ユニットRX42C4の高速入力設定方法を紹介します。
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PLCの高速入力とは
高速入力とは、通常センサーなどはワークを検出すると一定時間ONし、ワークを検出しなくなるとOFFします。
そのON,OFFが早すぎる。つまり機器からの入力信号のON,OFF時間が極端に短いものがPLCの入力に入ってきてしまうとPLCが信号を取りこぼしてしまうということが発生します。
実際どのような場合に高速入力が必要なのか。
私が主に高速入力を必要とするのがエンコーダを使用した場合のトラッキングを行う場合です。
実際、エンコーダなどの高速信号を取りこぼさないように高速カウンタユニットというものもありますが、1ユニット定価75,000円ほどします。
また、1スロットを1つのエンコーダで無くなってしまうのは今後の増設を考えると非常にもったいないという観点から、パルスレートの精度がそこまで求められていないのであれば入力ユニットの高速入力にて対応しています。
※パルスレートとは...1パルスあたりの進む量mm。ワークや機械精度、搬送コンベヤか装置等によるが、私の場合は5~20mmずれても差ほど問題ないことが多いです。
高速カウンタユニット最大4Mpps(M pulse / sec)のため、私の計算ですが1パルスあたり約0.000015secくらいとれるようです。
正直そこまでコンベヤトラッキングで求められることはないので、安価な方を選定しています。
RX42C4の高速入力設定方法
GX Works3を起動後、【パラメータ】→【ユニット情報】→【RX42C4】を選択します。
上記のような画面が出てくるため、上記のように作業を進めれば高速入力設定が完了します。
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終わりに
注意しなければならないのは、速度によって、このパルスが現状よりも早くなる場合があります。
設定速度が15m/minでもインバータやサーボモータを使用しているのであれば速度を変更することが可能ですので、最高速度を考慮して1パルスあたりの入力時間を計算する必要があります。
また、トラッキングもPLCを介している限りスキャンタイムによって多少ずれることは考慮しなければなりません。
スキャンタイムと高速入力の兼ね合いを考慮しながらシステム構築を行うようにしましょう。