【ラダープログラム】複雑な自己保持回路練習問題② シーケンス制御 GX Works3


自己保持をセット・リセットする方法は様々あり、現場では様々な手法でタイミングをわざとずらしたりインターロックを取ったりということを行っております

なかなか講習会では基本の型を重要視するため、このような複雑な手法をわざわざ紹介することができないのですが、私の方では現場で良く使われる自己保持のセット・リセット方法を紹介することが可能です。

たとえるなら数学の教師から教えてもらう三角関数を、現場でコンベヤの傾きを計算してくれと言われて急に計算することができるかという話です。

数学教師は基礎を教えてくれますが、特殊な事例に関して教えてくれるわけではありませんので、自分で基礎を十分理解して応用していく必要があるという話です。

今回はシーケンス制御における複雑な自己保持回路の練習問題②を紹介します。

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複雑な自己保持回路問題2-1 ストップ時間保持

複雑な自己保持回路問題2-1 ストップ時間保持タイムチャート

Point.ストップをキャンセルしても時間は保持される

前回紹介しました練習問題①ではストップをキャンセルした場合、その時間もリセットされる回路を作成しました。

今回はストップをキャンセルし、再実行するとその時間を継続して行うようにします。

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複雑な自己保持回路問題2-1 ストップ時間保持動作参考

Point.ST0の数値が1.9secで停止しているのを確認する

通常動作は以前の練習問題①と同様ですが、上記動画を確認してもらうと1.9secで停止し、STOPボタンを再度押すと0になるかと思います。

これは、タイマーTを積算タイマーSTに変更したためであり、積算タイマーSTはこのような継続カウントで使用すると便利な機能です。

積算タイマーSTの設定方法を下記に載せますので参考にして下さい。
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複雑な自己保持回路問題2-1 プログラム解説1

Point.問題①と同様なプログラムだが、タイマーT0が積算タイマーST0に変更

複雑な自己保持回路問題2-1 プログラム解説2

Point.ST0:積算タイマーの使い方を理解する

複雑な自己保持回路問題2-2 ストップボタンON中リセット禁止

複雑な自己保持回路問題2-2 ストップボタンON中リセット禁止タイムチャート

Point.問題2-1と同様だが、プラスX1が押されている状態ではM0がリセットできないようにする

複雑な自己保持回路問題2-2 ストップボタンON中リセット禁止タイムチャート

Point.ストップを押している最中はM0がリセットされないことを確認する

複雑な自己保持回路問題2-2 プログラム解説

Point.問題2-1にX1のb接点を追加しただけ

問題2-1にX1のb接点を追加するだけで上記タイムチャートのような動作を追加することが可能となります。

ラダープログラムの利点であり、曖昧制御の良いところです。

SFCやカウンターステップラダープログラムなどではこのようなプログラムを追加するもの少し面倒になるかと思います。

まとめ
・取説でモーション専用デバイスを把握せず、MT Developer2付属のExcelファイルで把握する
・必要な情報を自分で必ず把握する



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