立ち上がりパルス否定の使い方についてよくわからないやそこまで重要なのかという意見を耳にすることがありますが、私は現場で良く使用します。
あまり講習会やプログラム例で載ることがないのですが、立ち上がりパルス否定の使い方としてはクロックパルス生成が簡単にできることが挙げられます。
クロックパルスを生成してどうするのか、という問いもありますが、生産現場では端数処理という機械設備に取り残された搬送物を自動的に排出する生産終了運転が必須であり、これがセンサー入力で動作していた設備ではクロックパルスがそのセンサー入力の代わりとしてフラグの役割をしてくれる便利な機能なのです。
今回は立ち上がりパルス否定の使い方をクロックパルス生成方法に基づきながら紹介しようと思います。
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立ち上がりパルス否定 クロックパルス生成方法
クロックパルス生成タイムチャート
Point.T0で一定時間(2sec)を計測し、T0を1スキャンのみONする
このようなクロックパルスを生成するということは生産現場でよくあり、機械装置に残っている搬送物を排出したい際にセンサー入力を使わずにクロックパルスによって機械を動作させて搬送物を排出します。
センサー入力だけではどうしようもない場合や最後の搬送物排出に使用することが多く、現場ではよく使われる手法です。
立ち上がりパルス否定 シミュレーション例
Point.T0のカウント(数値)がずっと計測されている
目には見えませんが、一応1パルスだけONしており、2秒間に1パルスでT0がONしています。
正確に言うと2秒+スキャンタイムで1パルスという風になるため多少の誤差は出ています。
そのため、正確に刻もうと思ったらPLCの時刻を参照したり、GOTの時刻を参照し演算プログラムを作成するのが良いですが、少し手間なので簡易的に行うならこのようなクロックパルスが簡単かと思います。
立ち上がりパルス否定 プログラム解説
Point.T0の立ち上がりパルス否定を使うことによってクロックパルスを生成できる
T0の立ち上がりパルス否定を使用するだけでクロックパルスを生成することができ、難しく考える必要がないためクロックを必要とする場合は便利なプログラムかと思います。
立ち上がりパルスの使い方が分からないという方はこれで使い方がなんとなくわかったかと思いますので参考にしてみてください。
まとめ
・T0で一定時間(2sec)を計測し、T0を1スキャンのみONする
・T0のカウント(数値)がずっと計測されている
・T0の立ち上がりパルス否定を使うことによってクロックパルスを生成できる